平和の鐘

8月15日、72回目となる終戦の日を迎えて。

各地、各寺院において法要や諸行事がおこなわれるこの日、滋賀教区各寺院においても毎年、非戦・平和への思いとともに「平和の鐘」をついています。

朝から今にも雨が降り出しそうな中、正午を前に盆参詣から一時帰院して鐘をつき鳴らしました。

本来ならば鐘楼に吊るされた梵鐘(釣鐘)をつくべきところですが、残念ながら戦時下での供出以後は戻ることなく、今日まで大きな石が吊るされた状態になっています。

よって、当寺では代わりに本堂縁側にある喚鐘(小鐘)を毎年ついています。

梵鐘のない鐘楼を眺めていると、当時の人びとは運び出されていく鐘をどのような思いで見ていたのだろうかと考えます。あわせて、その思いがどうであろうと結果的に寺院も戦争に加担していくことになったという歴史をあらためて知らされるようでもあります。

あるべきものがない鐘楼は実に寂しいものですが、この日ばかりはその姿にも大きな意味があるのではないかと思いました。

また、お盆を迎えて14日と15日の両日、朝8時より「朝まいり」をおつとめいたしました。

日中と比べると少しは過ごしやすい時間に、有縁の方を偲びつつ皆さまとご一緒に読経いたしました。この時間をご縁として、初めてお参りいただいたご門徒、またご近所の方がおられました。大変ありがたいことであります。

なお、16日は午後1時30分より「盂蘭盆会(うらぼんえ/盆法要)」をおつとめいたします。どうぞお誘い合わせてお参りください。