葬儀のご縁を通して

このたび葬儀のご依頼を受けて、昨日導師として葬儀を執り行ないました。

平素より葬儀や法事には参列者用経本を持参して、ご一緒におつとめいただくようお声がけしています。悲しみの中とても声を出せる状況ではない方、真宗門徒ではない方などもおられるかと思いますが、出来る限り本来の葬儀の形を大切にしていきたいと考えています。

昨日はお孫さまも含め、皆さまご一緒におつとめをいただき、「南無阿弥陀仏」と念仏も丁寧に称えていただきました。参列はご家族のみという静かなご縁でありながら、とても有り難いご縁でありました。

還骨勤行(初七日)は、通夜・葬儀を執り行なった葬儀ホールからご自宅へと場を移してのおつとめでした。故人は十数年前に本願寺に於いて帰敬式(おかみそり)を受式され法名をいただかれており、おつとめ後はそのご縁をふまえながらご家族とお話しを交わしました。

お話しを交わしていくうちに、静かながらも、おつとめと念仏が響く葬儀となったのは、ひとえに常々ご家族が、門徒として歩まれた故人の姿をご覧になっていたからだと感じました。

葬儀の形が大きく変わっていく今日でありますが、共々に有り難いと振り返ることができる尊いご縁でありました。