復興念珠を手に

先日、日頃のお参りで用いている念珠の糸が切れてしまいました。

この念珠は2016年の熊本地震により倒壊した寺院の本堂や鐘楼の木材によって作られたものです。

被災者の中には、かつて京都でともに仏教を学んだ住職もおられ、有志による支援が行なわれました。その後、お礼状と一緒に送られてきたのがこの念珠です。「復興念珠」として広く販売もされて、被災された地域の皆さまや寺院の復興支援に充てられています。

日々手にしていることから劣化のため糸は切れましたが、新たな糸を用いて編み直し元の姿に戻すことが出来ました。

熊本地震以後も(それ以前もですが)各地で自然災害が相次ぎ、多くの寺院も深刻な被害を受けておられます。大津に建つ当寺も他人ごとではありません。ひとり一人が行える支援活動には限りがありますが、これからもこの念珠を手にしながら念珠に込められた思いを大切にしていきたいと思います。

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