本日、ご門徒宅にて「初七日」のおつとめを執り行いました。
先日の通夜・葬儀を終えて、まだ悲しみやお疲れが残る中でしたが、ご一緒に聖典をおつとめしてご遺徳をお偲びしました。
初七日は元来、ご往生より七日目に主にご自宅にて執り行う仏事です。ただ昨今は、葬儀に引き続き、還骨勤行(ご遺骨として還られたことを受けての勤行)と兼ねて、または続いて執り行なうのが慣例となり、その意義がほぼ失われています。
あらためて親族が集われるのが困難であったり、簡素化の流れが加速しているなど様々な背景が見受けられます。私たち僧侶が、その意義を伝えるのを怠っている面もあります。
そのような中で、ご往生から時間を経て、長年仏縁を重ねてくださったご仏前での初七日のご縁は、ご家族皆さまにとっても意義深いものになったように思われました。
本日の尊いご縁を迎えられたのも、ひとえに み教えを大切にして過ごされた故人のお導きといただき、深い悲しみの中にもどこか心温かく時間が流れるおつとめとなりました。