秋の彼岸を迎えるにあたって

今年は大型連休「シルバーウィーク」となり、その陰にやや隠れがちではありますが、20日になりますと秋の彼岸入りを迎えます。

その彼岸入りを前に、一足早く本願寺近松別院において秋季彼岸会がおつとめされました。


読経あとの法話ご講師は、滋賀県大津市  長久寺  寺西 実円師

法要にあたっては、近隣寺院のみなさまとともに前日からの掃除や準備、また当日にご参拝いただきました当寺ご門徒のみなさま、ご多用の中誠にありがとうございました。

昨今は、ご縁有る寺院の護持でさえ容易ではないという時代でありますが、そのなかで本願寺近松別院は本願寺の永き歴史を語る上でとても大切な直属寺院であります。

今後も、近隣寺院のみなさまとともに護持のご協力(寺院の護持発展につながる最たるものは、“ご参拝いただくこと”であります)をいただきたく、よろしくお願いいたします。


また、毎年9月18日には、宗門として悲惨な戦争を再び繰り返してはならないという平和への決意を確認するため、東京・国立千鳥ヶ淵戦没者墓苑において「千鳥ヶ淵全戦没者追悼法要」がおつとめされています。

同法要では、仏さまの“み教え”と、墓苑で誓われる平和への決意を日本国内外に響かせ届けたいという願いのもと「平和の鐘」が撞かれます。 これにあわせ、全国の寺院においても法要同時刻に梵鐘や喚鐘を用いて「平和の鐘」の音色を響かせようという取り組みがなされています。

今年も、墓苑を始め多くの寺院にて、平和への願いが響いたことでしょう。

【 写真は当寺喚鐘(半鐘)「本堂縁にあります」 】

折しも国会では、この国のあり方を左右するであろう法案が審議されています。

先の戦時下における供出以後、本来あるべき梵鐘(釣り鐘)がなく、その代わりに戦争の悲惨さを訴え歴史への反省を促すかのように大きな角石が吊るされている鐘楼(鐘つき堂)を眺めながら、 さまざまな思いが交錯する日でありました。