お参りだより

感染症による影響もあり(このことを言い訳にしてはいけませんが)当寺においても葬儀などの仏事の在り方に変化が見受けられます。

ただ有り難いことに簡略・縮小となるのは僅かであり、本来の在り方で丁寧につとめてくださるご門徒が大半です。

その背景には、これまでご縁を重ねてくださったご先祖のお姿があります。葬儀や法事は施主にとっては慣れないことばかりだと思います。その中、先立たれた方々のお姿やお言葉を振り返りながら、時には質問や相談を重ね丁寧に準備してくださる姿がとても有り難く映ります。

先日の通夜葬儀では老少問わずご参詣の皆さまが、お配りした経本を手にして私の声が聞こえなくなるほど大きな声でおつとめいただきました。声を出すのも難しいほどの悲しみであったと思いますが、式後に「門徒としての、つとめですからね」と話してくださいました。

先立たれた方のお導きに、心から感謝するご縁でありました。